カースト? インドで垣間見た区別、分業

カーストってアノ有名な身分差別の階級制ね、といった安易な刷り込みが私にもある。カースト制度は、身分を大きく4つ(バラモン、クシャトリヤ、ヴァイシャ、シュードラ)に区分する“ヴァルナ”と、村や地域ごとの職業や血縁に基づき細分化される世襲の集団“ジャーティ”が組み合わさったものだという。すでに差別は、1950年施行のインド共和国憲法により禁止されているらしい。が、法制度と実態が一致しないのは世の常であり、その良し悪しも一概には言えないものだろう。ただ実際、あちこちに区別があり、かなり細分化された業務・役割が存在している。

製造会社の食堂、一般的な造りのようで、エアコンのない大部屋とエアコンの効いた涼しい中部屋とに分かれている。大部屋では並んでアルミプレートにセルフ配膳、皆が手で食べている。中部屋ではテーブルに着くと、配膳係の方が皿やスプーンをセットし、食事も配膳してくれる。そこで食べているのは管理職の人たち。ちなみに中規模以上の会社には大抵、チャイボーイ(仮称)が常駐している。会議室や応接室でボタンが押されたら即、人数分のチャイやお菓子を用意して運ぶ、ためだけにジッと給湯室で待機している。ボーイと言ってもオジサンだ。少なくとも日本では見られない、チャイオジサンの生い立ちやetcが非常に気になるが取材は遠慮しておいた。

街中ですれ違う馬はよく働いている。彼らが引く小さな荷台には瓦礫が積まれており、見るとそれは道路の穴凹を埋めるためであった。少量瓦礫運搬作業 専用荷馬車、だろうか。一方牛や犬は、草を食ったりゴミをアサッたり無防備に寝転んだり、兎角ダラダラと過ごしている。但し牛によってはダラダラしているだけでなく、絶品新鮮ミルクの生産者であられることを行く先々で賞味検証済みである。

ショッピングモールには人が買い物に、いや涼みに来ている。日本でもまぁ同じようなものだ。マクドには小ざっぱりとした身なりの若者たちがいる。そしてエレベーターには、エレベーターボーイ(仮称)がいた。昇降機内在席、階数ボタン押し専門員(正式名称 知ランケド)である。その生い立ちや心模様と、黒ずくめは自前なのか制服なのか、非常に気になるがコレも取材は遠慮しておいた。

広いインドの、水牛の角の先っちょくらいを垣間見たに過ぎない、それでも未知との遭遇だらけであった。